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ヨーガ療法とは

ヨーガ療法は、伝統的なヨーガを科学的な研究のもとに、一般の人や疾患を持つ人でも実践できるヨーガです。カッコいいヨーガのポーズを希望される方には、ヨーガ療法はご期待にそえませんが、心身の健康回復、また更なる心身の深い健康を望まれる方には、ヨーガ療法はお役に立てます。

 ヨーガ療法の発祥

1920年代、ヨーガ療法はインドのマハラシュトラ州ロナワラ市に設立された、カイヴァルヤダーマ・ヨーガ研究所で伝統的なヨーガの科学的な研究が開始されました。その後、いくつかのヨーガ研究所ができ(社)日本ヨーガ療法学会は、バンガロール市にあります、ヨーガ教師およびヨーガ療法士の養成機関としてインド中央政府から認定されている機関のひとつであるスワミ・ヴィヴェーカナンダ・ヨーガ研究財団と提携しています。

 一般社団法人 日本ヨーガ療法学会

学会の代表である木村慧心先生は、若かりし頃ヒマラヤで師匠と仰ぐ方のもと、弟子のお一人として伝統的ヨーガを学ばれました。日本では何度かヨーガブームがやってきましたが、それは健康や美容、あるいは一風変わったものとか、さらには危険な団体として、ヨーガが広まってきました。そんな日本のヨーガ状況の中で木村慧心先生は、伝統的なヨーガの教えと技法を日本国内においても、またインドに赴いても学ぶ道を作ってくださいました。

(社)日本ヨーガ療法学会は、2003年に設立され、現在ではヨーガ療法士や医師など約2500人の会員が、ヨーガ療法の学びを深めながら、いろいろな場で人々の心身の健康向上に携わっています。2017年、NPO法人日本ヨーガ療法士協会が発足され、全国のヨーガ療法士が社会のニーズに迅速にしっかりと対応できるように組織されました。地域自治体の健康推進活動や医療現場での活動、災害時避難生活の心身ケアー活動、スポーツ選手の心のケアー活動など、ヨーガ療法士の活動の場はますます広がっています。

 ヨーガ療法士は、学会や研修会に参加しながらヨーガの聖典と技法を学び、療法士としてのスキルアップを常に行っていますが、さらにインド中央政府が行っているヨーガ指導者国家資格試験を受験し、インド中央政府公認のヨーガ療法士の資格を習得して、日本国内はもちろん世界どこでも、人々の心身の健康向上に自信を持って携わる道を進んでいる療法士もおられます。

 伝統的なヨーガが現在の人々をも助ける!!

伝統的なヨーガでは、人間の心身構造を2通りで説明しています。一つは、人間を5つの鞘(さや)に包まれた存在と考えるものです。それは「食物鞘・生気鞘・意思鞘・理智鞘・歓喜鞘」の5つであり、それらの鞘の中心には「真我」があるという【人間五蔵説】と呼ばれるものです。この5つの鞘の調和が、真の健康状態と考えます。

もう一つは、人間を10頭立ての馬車に例えた【人間馬車説】と呼ばれるものです。車体を肉体、馬を感覚器官と運動器官、馬を操縦する御者を理智(思考や判断)、御者と馬をつなぐ手綱を感情に例え、その人の考え方や物事の受け取り方が感情を通して呼吸やカラダに影響することを説明しています。御者が後ろに乗せているものは、真我です。

ヨーガ療法は、この二つの人間の構造論をもとに、肉体の健康にとどまらず「心の健康」さらには精神性や生き方、幸福感までに及ぶ真の健康を追及します。そのため療法士は、指導の第一段階として、ヨーガ療法アセスメント(見立て)を行います。指導を受けられる方の心身の健康状態を把握し、指導内容と指導の方向性を提示させてもらいます。

 具体的な指導内容

ヨーガ療法の技法は、心身の感覚を意識することを大切にしています。まずは今の心身の状態をヨーガ療法士と共に把握し、その上でヨーガ療法士が効果的な技法を提案いたしますので、どなたでも無理なく行えます。

​アーサナなどの体操

呼吸に合わせて、無理なくカラダに緊張と弛緩を与えながら「今、ここ」に意識を向けます。この技法は心身が落ち着き、脳もより深くリラックスしてきます。免疫力、抗酸化作用がアップし、筋力が上がるという効果も出ます。少しハードに体を動かしての心臓・肺の強化体操もあります。

瞑想

日々の生活を振り返る瞑想をはじめ、様々な瞑想を通じて自分への理解を深めていきます。

​ヨーガ療法を続けて行うことで、カラダの状態が改善される、向上するのに加えて、質のよい睡眠、心の落ち着き、ストレスの軽減など、生活の質が高まります。

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